技術料の対価

先日、乗っているロードバイクが調子悪くなったから自転車屋に持って行った。

 

その自転車屋は基本はフレームから店で組み上げるって感じのセミオーダーメイド?な感じで売っているお店。

5年ぐらい前に10万円以上するシングルギアな自転車を買って以来、何かあれば行っている。

ロードは中古で買ったもののコンポーネントを2年前にこのお店で頼んで組んでもらった。

顔は覚えられているかぎりぎりって感じの関係。

 

今回、自転車は後輪のギアを変えるリアディレイラーあたりの不調。

変な音がなったり、ギアを変えても反応がなかったり。

持ち込んでそんな話をしたらすぐに「ワイヤーの伸びですね」と。

ちょうど2年前にコンポーネントを組んでくれた人が。

「お店の中見て少し時間つぶしてもらってたらすぐできますよ」

と言うので言われるままに欲しいものを見ていたら本当に終わった。

 

で、10分も見てたら終わった。その料金が2,000円。

安いと思った。

持っていく前は原因がよくわからないし、 輪行でぼこぼこぶつけている自覚もあったから一旦外して調整かなぁ、って。

そしたら預けて後日、料金も5,000円はいくだろうなぁと思っていたのでこの結果は嬉しい方向に意外だった。

 

この時、10分で2,000円の売り上げをあげているわけだけど、これが技術料ってやつだね。

たまに見る話で、水道か何かの故障で呼んだ水道屋が5分で直して数万、みたいな話。

すぐにわかるのはその知識があって、すぐに直せるのは技術と経験があるから。

そんな感じで満足しながら帰りつつ考えた。

 

ワイヤーの調整ついでに自分でも調整しやすいようにしてくれた(らしい)とか、ギアチェンジに違和感があったらワイヤーを疑う、とか客は知識を身につけてしまった。

この知識もセットで2,000円てちょっと安すぎない?と思った。

ワイヤーの調整方法とかもきっと調べればすぐにわかるのだけど、調べるためにはあたりをつけるために知識が必要。だからきっとこれを知る前だったら見つけられなかったと思ってる。

 

ただ、今回の対応が親切過ぎて次から同じ件では行かなくてもなんとかできるきっかけになってしまった気がする。

素人ではできないことがあるとは言え、こうして段々と客が知識を付けて売り上げは大丈夫なのかなぁとか他人事ながら心配に思ってしまう。

 

とはいえ、きっとこれはこれでうまくいっているのだと思う。

なぜなら今回、それらの知識と一緒にお店に対する信頼を強くしたのだから。

今後、自転車で大きな買い物があればやっぱりその店に行くだろう。

昔から言われる損して得取れってやつを実践しているのだと思う。

 

そんなことをスムーズになったギアを切り替えながらほんわりと考えた。